株式会社 王子苑
はじめから諦める心をもつのではなく、まずはやってみる
そのときに「やってみてよかった」と思える
そんな経験が積めるような場所づくりを目指しています。
すべての人がはじめからやりたいこと、
できることをもっているわけではありません。
やりたいことやできることがないと思っている人もいます。
そんな方にも、作業や活動できる環境を整えています。
できることが増えると、自信につながり、
その自信があたりまえになっていく。
このあたりまえこそが、新たな”わく”を生み出すきっかけになります。
新しい自分と出会う一歩を踏み出してほしいと思います。
Promise
約束事
ありとあらゆる人・モノ・自然を大切にします。
よく笑い、健康に過ごします。
いいとこ探しをします。
良い事はスグに取り入れ、良くない事はスグにやめます。
品格を高め、教養を深めます。
境目をなくし、出番をつくり、明日をつくる!
私が目指すのは、ご高齢であっても障がいを持っていてもその人らしく社会の一員として暮らす環境をつくること。
そのために、安心できる住まいとやりがいのある仕事を提供し、明日をつくっています。
しかし現実的には社会と福祉には境目があり、認知症高齢者や精神障がい者の能力が活かされず、出番が少ないと感じています。
過度な干渉ではなく適切な支援を
福祉では「弱者を思いやる社会」といった言葉をよく聞きますが、私は「弱者をつくらない社会」が必要だと考えます。しかしその環境や支援が適切でないと、意思や可能性を潰すことになりかねません。福祉に求められていることは、良い意味で特別扱いしないことではないかと考えます。
私はかつて、精神障がい者の社会的入院の退院支援に取り組んでいました。入院患者様とそのご家族に話を伺うと「普通の生活なんてできるわけがない」と思い、諦めている方がほとんどでした。結果として、数十年入院していた方々が退院する姿を目にすることになりました。約40年の入院生活に終止符を打ち、一人暮らしをはじめた70代の方もいたほどです。
この結果から私は、ご本人の力を信じて粘り強く見守ることが必要だと感じました。支えがあれば、精神障がいを持っても社会の中でその人らしく生きていける。そう確信し、2019年に認知症対応型共同生活介護を提供する「グループホーム王子苑」の事業を継承し、2020年には共同生活援助を行う「地球家」を、2021年には就労継続支援B型事業所の「共生舎」を立ち上げました。
人と比べず長所を伸ばし、自信と意欲を取り戻す
弊社の方針は、長所や得意分野を活かすこと。
自信やヤル気の喪失は、他者との比較から生まれます。人は、自分の良さに自分では気づけません。その理由は当たり前に備わっているからです。そして自分の良さを意外と嫌っていて、皆と違うからダメだと思ってしまっています。
人間の困りごとは、「健康」、「お金」、「時間」、「人間関係」の4つです。これを他人と比べてしまうので、困ってしまうのです。あの人と同じ道を歩むのではなく、あの人を追い越すのではなく、自分の道を。
比べるべきは「昨日の自分」です。「わかる。わかる」と共感することも大事ですが、共感という引力が強すぎると、自分の色が消えてしまいます。ですので、個性を活かすため「共感より創造」を大切にしています。
「お手本にどう近づくか」ではなく、「自分は違う存在なんだ」と自分の個性を見つめ続ける。
だから「共生舎」では、元大工の認知症高齢者〇〇さんに諦めていた大工仕事に取り組んで頂くなど、個性や特性に合わせた仕事を提供しています。年齢にも限界を設けず、80代の方も活躍しています。さらに月間の平均工賃は、全国平均の1万6000円を大きく上回る約4万円です。
対価を受け取ることで意欲が増し、就労継続支援A型事業所に働きに出たり生活保護から脱却した方もいます。
生活の場である「グループホーム王子苑」と「地球家」でも、できることは自分で行い、スタッフは困ったときだけに手を貸すスタンスを徹底しています。
一斉に同じ仕事、同じ暮らしをして、スタッフが身の回りのことを全て代行したほうが、効率はいいかもしれません。でも苦手な仕事を強いられたり、できることもさせてもらえない環境では、自信も意欲も失われてしまうのではないでしょうか。
体温を感じ、意思を尊重したい
現在の福祉に欠けているのは、「自分で決める」を応援することです。
実際に、ご本人が10年以上悩んだ末に震えながら受話器を握り勇気を振り絞って事業所に電話をかけたのに、事業所職員から「支援者から連絡するようにして下さい」と門前払いされてしまった方がいました。
「誰の為の福祉でしょうか?」
認知症高齢者や精神障がい者である前に名前のあるひとりの人間であり、意思を尊重するのが福祉の役目です。そのためには、ひとりひとりを深く理解する必要があります。
だから私は常に現場に出て同じ時間を共有し、体温を感じるようにしています。これが唯一、その人を知る方法だと確信しているからです。
福祉には正解がありません。でもこの「答えがない」ことこそ、福祉の奥深さです。ある人にとっての最適がほかの人に当てはまるとは限りませんし、同じ人でも午前と午後では必要な支援が異なることもあります。
ひとりひとりに合わせた対応をするのは容易ではなく、時間も労力もかかるものです。しかしその努力をやめたら、弊社の存在意義はありません。
どんな状況でも自分らしくいたい、もしくは家族にそのように過ごしてほしいとお考えの方は、是非ともご相談ください。最適な答えを一緒に見つけていきます。
皆が同じ答えを持つのではなく、それぞれの答えを探して。
Outline
法人概要
会社名 | 有限会社 王子苑 |
代表者 | 山田匡範 |
設立年月日 | 2002年(平成14年)10月30日 |
事業内容 | 指定地域密着型サービス事業(認知症対応型共同生活介護) 指定障害福祉サービス事業(共同生活援助、就労継続支援B型) |
従業員数 | 23名 |
連絡先 | TEL / FAX 0949-26-4245 |